社会人2年目、23歳のわたしに刺さった言葉たち
昔から「言葉」に触れるのが大好きで、書店に並ぶ本はもちろん、コラムが豊富な駅のフリーペーパーもすぐ手に取ってしまいます。
映画や演劇も好きだけど、言葉が流れていかずに“留まる”活字は特に好き。
ここ最近、私生活では流れるような日々が続いていて、何も残らないんじゃないかと不安になるようなスピードでした。
そんな中でも、自分の中に留まった大切な言葉をご紹介したいと思います。
目次
「最も不幸なことは、価値観というコンパスを持っていないこと」
これは、仮想ライブ空間の「SHOWROOM」を創り出した20代の起業家 前田裕二さんのビジネス思考が詰まった『人生の勝算』の中で語られている言葉です。
ビジネス書を読み、世の中の起業家・経営者の言葉にそのまま振り回されてしまうビジネスマンは少なくないと思います。
反対に、自分とは違うからと全く聞く耳を持たない人もいると思うけれど。
だからと言って、ビジネス書に注釈で「※これはあくまで個人的な意見です」と書かれていても、汎用性もなくなるし、共感もできなくなってしまう。
その普通は省略されがちな注釈の部分さえも、文中にメッセージとして丁寧に、前田さんの考え方の一部として書かれているところ、大好きなんです。
どんなに成功しているように感じる人の意見でも、数としては一意見。
声の大きい意見に無理に合わせなくたって、遠くの小さな声に共感できるなら、そちらへ近づけばいいし、自分が声を発してもいい。
隣の芝生から目をそらすのではなく、むしろ隣の芝生を見かけたら「素敵ですね」と声をかけ、「良かったらわたしのお庭にも」と言えるくらいの人になりたい(言葉の解釈が文字通り過ぎるけど)
「王子様を待たないで。幸せは、自分で取りに行ってください。」
2つめは、漫画『毎日かあさん』で有名な西原理恵子さんの新書『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』の言葉です。
反抗期真っ只中で、口もきいていないというご自身の娘さん、そしてこれから世の中に出て行く女の子に向けたメッセージが綴られています。
結婚したからって、そこがゴールじゃない。相手が病気になることもあれば、リストラされちゃうことだってある。
どんなに立派な人だって、壊れてしまうことがある。つぶれない会社、病気にならない夫はこの世に存在しません。
そうなってから「やだ、私、なんにも悪くないのに」じゃ、通らない。
だから、娘に言っています。
「王子様を待たないで。社長の奥さんになるより、社長になろう」
女磨きって、エステやネイルサロンに通うことじゃないからね。お寿司も指輪も自分で買おう。その方が絶対楽しいよ。
23歳のわたしに対して、世界はそんなに厳しくなくて、会社からは仕事とお給料をいただいていて、困った時は頼れる家族がいて、愚痴をこぼせる友だちや、なんでも受け入れてくれる彼氏もいる。
でも、その環境に依存してしまうと、次第に現状維持しか道が無くなってしまうこともわかってる。
わかっているけれど、考えるのも面倒なくらい忙しくなったり、自信がなくなるとつい23歳の現状に甘えたくなってしまう。
そんな時にこの言葉にハッとしました。
本の最後は「どんな時でも、次の一手は、自分で考えて、自分が選ぶ。王子様を待たないで。幸せは、自分で取りに行ってください。」と締めくくられています。
何歳であっても、自分の足で立って歩く努力は辞めてはいけない。
自分が奥さんになったり、お母さんになった時も、自由に歩ける人でいたいなら。
「昔も今も中毒的なわたしになりたい」
これは、友人であるライターちゅうまんさんの言葉。
25歳のライターふたりによる交換日記「25才 もと女子の深夜2時」での一言です。
今でこそ自分もライターをさせてもらって、ライターの友人にも恵まれつつある中で「現実的なライターがどんなものか」を体感しつつあるけれど、
私の中でのライターのイメージや理想像は昔も今も一貫して海外映画の中にでてくる「しっちゃかめっちゃかで何でか楽しそうに仕事してる変な人」なんだけど(笑)
「理想な女性を語る」というテーマの回で、ちゅうまんさんが憧れだというのは、洋画「お買い物中毒な私!」の主人公レベッカ。
重度の買い物依存症のレベッカは、客観的見ればひどい状況。
でも、自分の好きなもの、大切に思ってくれる人たちに囲まれて、コラムニストの仕事を楽しんでいる姿が理想的とのこと。
わたしも「熱しにくく、冷めやすい」という低体温人生を長らく歩んできた身なので、この「中毒的」という状態には強い憧れがあります。
中毒的な状態って、感情が大きく動くから、本人からすると楽しいことばかりではないけれど、はたから見ると全部含めて楽しそうなんですよね。
歳を重ねるごとにどんどん夢ではなく、現実を見るのが得意になってくるもの。
だからこそ、中毒的になれる時間を大切にしたいと思います。
この交換日記、共感度120%で、いつもスキ★ボタンを連打したい衝動にかられ、なんなら製本して書店に並んで欲しい気持ちもありながら、でもやっぱりこのnoteならではの作品出来立てを読める感じがたまらないのです。
他にも思わず読んでしまうタイトルがずらり。ぜひ読んでみてください!
スリルに乗っかる怖さと楽しさ
4つめの言葉は、阿佐ヶ谷にあるBar「PATERS」の経営者であり、ブロガーのしみさんの記事「スリルに乗っかる怖さと楽しさと。」から。
めまぐるしく状況が変わっていって、どんどん前に進んでいって、それはそれは楽しくて、振り落とされちゃうんじゃないかってくらいのスピードなわけ。
そんなとき、僕はよくクルマに例える。
(中略)
僕はスピードを出すのが苦手だ。のんびり屋さんだからだ。
ゆっくり景色を眺めながら「あそこにいるヤギ愛くるしいなあ」とか言いながらるんるんしていたい。徐行運転でいい。
一方で、スピードを出すのが好きなひともいる。
ハンドリングが得意でどれだけスピードを出しても綺麗にコーナーを曲がるひともいる。
そこにそのひとなりの美学があったりもする。
だから、それはまかせることにした。
するとスペースマウンテンよろしく、超たのしくなったんだ。
「はえーなおい!」って思いながらもスリルを楽しめるようになった。
わたしも、いろんな景色に目を奪われながら、ゆっくり進むのが好き。
気になるお店があったら少し予定が遅れたって、立ち寄ってじっくりショッピングを楽しみたい。
でもそこに暗黙のルールや価値観があったりすると「早く行かなきゃ!!」と思って、ペースを乱しちゃう。
早く進むのが好きな人もいれば、ゆっくり進むのが好きな人もいるだけなのに。
じゃあその両者は別々の乗り物に乗った方がいいかというとそうでもなくて、確かに同じ仲間が集まればスムーズなんだけど、面白みには欠けちゃう。
みんなで車に乗って、いろんな楽しみ方をそれぞれシェアしながら進めば、それが最強に楽しいんじゃないか!って気がつかせてくれる、そんな言葉です。
自分の価値観やその場の感情を忘れず、その日を生きてほしい
最後の言葉は、大学の先輩むらゆかさんのブログより。
今年の5月に発症した難病ギランバレー症候群と闘う毎日が綴られています。
元気な頃は、あー仕事に行きたくないーやら、辞めて自由になりたいーやら思っていましたが、こうなってみて初めて仕事したいと思うようになりました。
今の私にとっては、歩いたり電車に乗ったりして会社に行けること、上司や同期と話せること、仕事が出来ること、全てが奇跡ですから。
世の中には今日も様々な病気と戦う人たちがいます。
一方で元気に生活している人もいます。それぞれが自分の価値観やその場その場の感情を忘れず、その日を大切に生きてほしいと願います。
まさに、お休み明け月曜日、仕事行きたくないな〜と軽い気持ちで思っている時に、この文章に触れて、そんなことを思いながらも働くことのできる有り難みを感じました。
今の自分に出来ることに対してひたむきで、元気な生活も丁寧に過ごされていたからこそ生まれた気づきであり、言葉なんだろうなと思います。
ポジティブなマインドに、元気に暮らす人も、病気と戦う人も励まされるブログです。こちらもぜひ読んでみてください!
最後に
今回ご紹介した5つの言葉は、「今」だから、もしくは「わたし」だから響いた言葉たちかもしれません。
それでも「今のわたし」に響いた素敵な言葉が、少しでも広く長く誰かの心に留まれば幸いです。
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