「すぐ辞める新卒の気持ちがわかんねーよ」という皆様へ
新卒で会社に入社してから約半年が経ちました。
よくフリーランスと間違われますが、都内で会社勤めをしています。
プロブロガーでもなく、ただのブロガーです、あい(@aitabata22)です。
目次
「すぐ辞める新卒の気持ちがわかんねーよ」という皆様へ
会社は楽しく、今のところ辞めたいという気持ちは全くありません。
けれど、同じタイミングで会社員として働き始めた友人たちからは「会社辞めたい」という声を聞くようになり、すでに退社した人や、転職したという人もちらほら出てきています。
辞めることもひとつの選択なので、そのことに対してどうこう言うつもりは全くありませんが、「なんで友人たちよりもよっぽど継続力も無ければ、集団行動も苦手で、メンタルが強いわけでもない私が会社という組織に属して働けているんだろう?辞めたいと思わないのはなぜだろう?」と、自分が会社員として働いている理由が気になり出しました。
一個人の意見ではありますが、新卒会社員で好き放題ブログを書いている人も多くなさそうなので、「すぐ辞める新卒の気持ちがわかんねーよ」という社会人の先輩方や、これから就活を迎える学生の方に向けて、自分なりに考えた答えを書いてみたいと思います。
「スーツで定時出社、副業NGだったら会社員なんてやってられない」
会社員の不満として語られることの多い、「夏場の暑い日にスーツを着て、朝から満員電車に揉まれ、夜遅くまで残業しても残業代は出ず、家計の足しに始めたい副業さえ禁止されている」という状況。
確かにこの状況をカバーできるほどの、大きなやりがいや高い給料などの魅力的なメリットがないと、普通に考えてほとんどの人が「会社員やってられない!!」と思いますよね。
でも、私にはまずこの不満が全くありません。
・スーツではなく、私服出社
・リモートワーク可能
・副業OK
・フルフレックスで、出社の時間も退社の時間も個人の裁量
という会社に勤めているからです。
なので、よく語られる会社員の不満を感じずに、会社勤めが出来ているのだと思います。
フリーランスになる学生や、起業をしたり、海外でのフレキシブルな働き方を選択する学生が、「スーツで定時出社の会社員なんてやってられない」など、したくないことも視野に入れながら、やりたいことを仕事にするのに対し、会社勤めを選択する学生は「やりたくないこと」について深く考えずに、きれいごとのやりたいことだけを考える、もしくはこれらの制度を知らないがために少ない選択肢から妥協で就職を済ませてしまうケースが多いように思います。
そもそも会社員として働きながらも「会社員なんてやってられない」と飲み会で愚痴をこぼしたり、学生に対して「社会人になったら時間がなくなるから、学生の内は全力で遊んでおけ」とアドバイスをする人が多いような現状なので、まず学生は合同説明会なんて行かないで、仕事を楽しんでいる社会人に出会って、その人たちから仕事について聞きまくるのがいいですよ!
「決まった時間に、決められたことをしたくない!」
さて、私のやりたくないことを考えた時に、1番に思い浮かぶのは「決まった時間に、決められたことをしたくない!」ということです。
やらなければいけないことと、時間が決められていることは、私にとっての1番のストレスです。
とにかく時間的な束縛が苦手なので、小学生の頃から「毎週水曜日の19時から2時間のレッスン」というような、時間が定まっている習い事が続いた試しがありません。
同じ理由で、月水金の放課後に練習しなければいけないというような部活動も、時間的拘束が耐えられなくて4回も退部しています。
こんな感じなので、当たり前のように時間割が決まっている小中高を卒業出来たことは、結構な奇跡だと思っています(しょっちゅう遅刻・早退してた)
けれど一方で、自分で時間をコントロールできるサテライト授業の塾や、好きな講座を好きな時間に予約できるタイプの料理教室、月額制でいつ行っても良いジムなどは、全て楽しく続けられました。
これって食べ物の好き嫌いがある程度、先天的なように、努力の範疇を超えて自分の性質として苦手なことだと思っています。
就活生の時に、フリーランスやフレックスを軸として考えたことは無く、結果として行きたい会社がフレックスだったのは幸運でしたが、これがもし私と同じような体質なのに、定時制の会社に入社してしまったら、辞めたくなるのもうなずけます。
基本は土日祝でお休みをいただいていますが、私はイベントなどの特例として土日に出勤することや、夜遅い時間に仕事が終わることはあまり気になりません。
いつかのデートで、「会社がプロデュースした施設が新しくできたから行きたい」と言ったら、「休みの日にわざわざ会社を思い出しに行くなんてすごいね。会社の施設なんてなるべく見たくないけど(笑)」と言われて驚いたことがありませすが、そんな感じで仕事とプライベートの線引きも曖昧です。
このように会社の仕組みが、自分の体質・気質に合っているか、いないかは働く上で非常に大切だと思います。
会社が合わない場所なら逃げていい
「真面目に学校に行ってちゃんとした会社に入ってずっと働き続けて家族を支える」みたいないわゆる「真っ当な」生き方は、世界にたくさんある生き方のパターンの一つでしかないし、そのルートが向いていない人は無理にそれを目指す必要はない。
例えば、8時出社18時退社の会社では、それが当たり前なわけですよね。
けれど、早起きが苦手で、決められた時間に出社するのが苦手な私が働いたら、それだけで負荷を感じていて必死なわけです。
でも社内では、そんなことは共通条件で、仕事の無理難題もたくさん引き受けなければいけない。
ヒットポイントがMAXの100ではなく70くらいから、スタートしている訳なので、なかなかみんなに追いつけない。
それでそのルールに適応できないことに引け目を感じて、自信をなくしてしまう。まさに負のスパイラルです。
当たり前に求められることが、どこの場所でも当たり前なんてことはありません。
当たり前のことは当たり前として、ストレスがない場合のみ機能します。
多くの人が普通にこなせていないものを「普通の理想像」として掲げてしまっているから、みんなその理想と現実のギャップで苦しむのだ。そんな現状と合っていない価値観からは逃げていいと思う。
社内での当たり前を押し付けられると、逃げ出してしまう人が出てきてしまいます。
そして個人的には、当たり前とされている環境が合わなければ、逃げてしまっていいと思います。
「どんな仕事をしたいか」よりも、「どんな働き方をしたいか」
やはり新卒で早々に辞める人が多い大きな理由は、「仕事ついては考えたけど、働き方については考えずに就職してしまった」という学生があまりに多いからだと思います。
就職活動で主に考えるのは、仕事でやりたいこと。
就活センターでも「こんなことをしたいから、この企業で働きたい」というような考えのプロセスを薦められます。
もちろんやりたいことをベースに考えるのも大切だとは感じますが、このやりたいことをモチベーションにしてしまうのは、新卒にとっては危険なこと。
なぜなら、新卒で就活の時に言ったようなやりたいことはまず出来ないからです。
新卒で希望通りの配属になるとは限りませんし、仮に希望通りの部署に配属されても、就活の時に言ったような学生でも知っている花形の仕事がすぐに出来ることはまずありません。
どんな地味で遠回りなことでも、これが将来のやりたいことにつながるんだという気持ちで働けるくらいの「本当にやりたいこと」を持っている人はそれでも諦めないと思いますが、多くの人は就活に際して「これなら仕事やってもいいかもな」くらいの「やりたいこと」しか持ち合わせていないのが現実です。
むしろやりたいことを生半可に考えてしまったがために、「やりたいことができていない!!」とストレスに感じてしまうのではないでしょうか。
私がストレスなく働けているのは、自分がやりたい仕事ができているというよりも、「自分がしたい働き方ができているから」という方が多い気がします。
そもそも会社で何年もキャリアを積んでいる人がいる中で、新卒の持っているスキルで、自信とやる気を持って継続できるというモチベーションが生まれるということは、そう多くないと思います。
大体は自分なんかまだまだだと落ち込んだり、悔しい想いをすることばかり。
それでも働き方が自分に合っていれば、そこまでストレスを感じることはありません。むしろ苦手なことであっても、心のゆとりを持ってこれから伸ばしていきたいとポジティブに捉えられると思います。
すぐ辞める新卒がいる理由
私が仕事を続けられている理由は、働き方が自分に合っているから。
働き方は就職してから考えるようになったので、たまたま理想の働き方と会社の仕組みが合っていたというラッキーなパターンです。
反対に、すぐ辞める新卒の多くは働き方について考えずに就職してしまい、実際に働いてみたら不運にも会社が提唱する働き方が合っていなかったから辞めているのだと思います。
「そんなの自分だって合ってねーよ」という先輩会社員の声が聞こえてきそうですが、その返しはダサいのでやめてください。
「やりたいこととやりたくないことをそれぞれ優先順位をつけて、働き方軸に仕事を考えること」が就活生の皆さんへのアドバイスです!
「仕事のために人生があるわけじゃなくて、人生の彩りとして仕事があるだけ」
この言葉は記事中でも引用させていただいた、京大卒の日本一有名な”ニート”phaさんの言葉。
「会社が合わない場所なら逃げていい」という言葉も、phaさんの「合わない場所からは逃げていい」という章から考えたものです。
『持たない幸福論』は、仕事がつらい新卒にも、そんな新卒の気持ちなんて全くわからないという人にもぜひ読んでいただきたい1冊です。
私の中で最も印象に残り、大切にしている言葉で締めくくりたいと思います。
人間が人生で成し遂げられることなんて、頑張っても頑張らなくてもあまり大差ない。何かをちょっと成し遂げたとしても、どうせ五十年先にはほとんど忘れられている。
仕事のために人生があるわけじゃなくて、人生の彩りとして仕事があるだけだ。
この記事へのコメントはありません。